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2009年5月20日 (水)

こんなIGGYが聴きたかった

Dscn2973 IGGY POPの新作が届いた。

STOOGESの34年ぶり(以前も書いたが、正確には37年ぶりだというのが俺の見解)のアルバム『ザ・ウィヤードネス』から2年ぶり、ソロ名義作品としては03年の『スカルリング』から6年ぶりの作品だ。

引用した過去記事にも書いたとおり、ここ10何年かのイギーのアルバム(ストゥージズ再結成盤『ウィヤードネス』含む)には、どこか煮え切らないモノを感じていた。

何か無理してる気がしちゃってたんだよね、実際はそんなことないのかもしれないけど。

サービス精神が旺盛な人だから、ファンの求めるイギー像を演じてるトコも少なからずあったんじゃないだろうか?

ちょうど10年前、99年の『アヴェニューB』は、パブリック・イメージをかなぐり捨てて、ジャズ系の人と組んだり、ポエトリー・リーディングをやったりと、意欲的で刺激的なアルバムだった。

俺は、コレがかなり良かったんだけど、その後はまた、イメージに忠実なラウドなサウンドに戻っていった。

まぁ、それでもストゥージズの再結成はスゲー嬉しかったけどね。でも、ライヴはよかったけど、正直、アルバムは微妙だったもんなぁ。

イギーに限らずだけど、こういうベテラン・アーティストは、作品とライヴのギャップが生じるよね、やらないとファンが収まらない曲が沢山あって。

ちょっと話が横道に反れたな。

今回の新作は、大鷹俊一氏のライナーによると、フランスのミシェル・ウエルベックとかいう作家のドキュメンタリー・フィルム用の音楽を依頼され、ちょうどウエルベックの小説を読んでインスピレーションを受けていたイギーが、「作品を読んでいるときに、俺の心で流れている音楽を作ってみたんだよ」という経緯で製作されたモノだということだ。

経緯はどうあれ、イギーがこういう作品を作ってくれたことが素直に嬉しい。シャンソンにジャズにデルタ・ブルースにニュー・オリンズ・サウンド。文字通りの意味で唄の巧いイギーなんで絶妙にこなしてる。聴いてみたかったんだよね。こういうの。

製作は、ロン・アシュトンが亡くなる前からだったらしいので、歌詞に死を扱ったモノが多いのは直接、関係はないんだろう。ここんトコの作品に割と多いテーマだし。イギーの年齢を考えると、向き合わざるをえない自然なテーマだよね。

個人的には、かなり手ごたえのある、近年のイギーにはなかった長く聴けそうなアルバムだ。今回はこれ1枚で終わらずに、もう少しこういう世界観の作品が続くのを期待したいな。

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コメント

こんにちは!

>シャンソンにジャズにデルタ・ブルースにニュー・オリンズ・サウンド。文字通りの意味で唄の巧いイギーなんで絶妙にこなしてる。

おーー、IGGY POPがシャンソンやニュー・オリンズ・サウンドを歌っている作品とは、実に興味深いです。
まっ、殆ど聴いた事がない僕が言うのもどうかとは思いますけど(笑)( ̄▽ ̄)

ジャケのデザインも好きでーーす。

いつも参考になりまーーす。
ありがとうでーーす。

>ちゅう吉様

イギーはマッチョな裸体をさらけ出して「ウホウホ」言ってるだけの人じゃねえんだぞ!って思いが俺は強くて。
たまに垣間見せてくれる、こういう全く別な表情も好きです。

でも訳詩を読むと、唄われてる内容は一貫してイギーそのもの。
そんなトコがまたイイな~。

ジャケ、いいですよね~。
カンヌ受賞作『ペルセポリス』で有名なイラン出身のフランスのイラストレーター、マルジャン・サトラピという方が手がけたそうです。

ほんとに驚いたんですよ、これ。あ、新作だ、って何の情報もなく聴いたので、あれ?俺誰のアルバム聴いてるんだろ?って確認しちゃうくらい(笑)。でもさ、こういうの歌ってもパンクっつうかイギーだよなぁ、ってのがさ、多分評価されるんだろうね。変わった人だ…。

>フレ様

まぁ、驚くよね、熱心なファン以外は。
でも、イギーに限らず俺がホントに大好きなアーティストは、何をやってもその人のカラーが出て、そういうトコがいいんですよね、確かに。

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