俺が何を言いたいかわかるだろう、ベイビー?
RICHARD HELL 『R.I.P.』
84年にカセット・オンリーのレーベル、ROIRからリリースされたのが初出。画像左のCDは、92年、確か二度目のCD化のモノ。ジャケット写真はたぶん、あの悪名高き初来日時のモノだろう。(ちなみに、その来日公演の時にパクってきたポスターがこちらに。今はもう無い・・・)右の『TIME』つう、02年、マタドールからの2枚組編集盤の1枚目は、コレに3曲追加(HEARTBREAKERSでHELLが唄う「CHINESE ROCKS」!、シングル・ヴァージョンの「TIME」!)したモノ。
HELL在籍時のHEARTBREAKERSのデモ音源も、VOIDOIDSの未発表音源も勿論イイんだけど、最後に収録された、リリース時の最新音源、84年、ニューオリンズ録音の4曲がたまらなくイイ。演奏メンバーは地元のミュージシャンってことだけど、ドラムは、ミーターズやネビル・ブラザース(聴いたことないけどさ)に居て、ロニーとキースのニュー・バーバリアンズでも叩いたZIGGY MODELISTE。2曲でROBERT QUINEも参加。
なんで、こんなアウト・テイクのみで終わらせてしまったのか理解に苦しむほどイイんだよな~。2nd『DESTINY STREET』(サイコー!)もパッとせず、なし崩し的にVOIDOIDSが終わってしまった後の思いもよらなかった新境地。意外に合ってるんだよね、泥臭いサウンドが。泣きのサックス・ブロウに奇怪な歌詞の乗った「The Hunter Was Drowned」なんか、HELLの曲でも5本の指に入る超々フェイバリット。この流れでキチンとしたアルバム作ってくれてたらなぁ。でも、それをしないのがこの人っぽい気もするね。
そういえば、かつての仲間、ジョニサンも晩年、イカシた新曲携えてニューオリンズ出向いて、そこで息絶えたんだっけ。ヤツの頭には、このHELLの音源のこともあったのかもね。
初出のカセットの、本人(本名、LESTER MEYERS名義)によるライナーがまたイイ。この後、HELLは長きに亘って沈黙してしまうんだけど、ライナーのタイトルが“己にうんざり、それでも我が道を行く”。最終曲「Hey Sweetheart」は“ヘルの別れの言葉”だって。
俺の今日の記事タイトルは、このとっても短い曲の最後に出てくる、たった一行の歌詞。
♪Know What I Mean Babe?♪
さて、もう1回聴こうかな。
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コメント
こんばんわ。
VOIDODSいいですよね。
HELLがもっと自信持って活動してくれてたら、
彼らにもっと明るい未来が待っていたのではと
思ってしまいます。
投稿: take | 2009年9月 9日 (水) 22時31分
>take様
NY PUNKの中でもしかすると一番、ミーハーに好きかもしれないです、ヘルが。
自信はあり過ぎるほどあったと思います。
オリジネーターとしての自負もあったと思うし。
それが、記事で紹介した『TIME』に収録されたUKのライヴでクラッシュの前座やって打ち砕かれてしまったのでしょう。
そんなナイーヴなトコも愛おしいです。
投稿: LA MOSCA | 2009年9月10日 (木) 21時39分