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僕の手はとてもけがれているから、綺麗な目をした貴女でさえも儚い季節の太陽に見える

昨日の記事で“もう何年もまともに本読んでなかった”なんて書いたけど、じゃあ、昔は沢山読んでたかというとそうでもない。

気まぐれに思いついた時に読んでただけで。それも、自分のお気に入りのミュージシャンが好きだと言ってたとか、歌詞とかに引用してたとか、そういう理由で読んだモノが大半。理解出来なくて途中で投げ出したのもある。外国文学も一応、カフカ、カミュ、ラディゲ、ヘッセ、シリトーなんかも読んでみたし、詩集もヴェルレーヌ(トム・ヴァーラインの影響)、ランボー(パティ・スミスの影響)、シェリーやハイネあたりを読んだりしたもののイマイチ判んなかった(苦笑)

そんな中、これまで一番読んだのは村上龍の作品。切っ掛けは30年以上前にミュージックライフで読んだ村上氏とルー・リードの対談。最初に読んだのは勿論、処女作の『限りなく透明に近いブルー』

以降、全てじゃないけど、いくつか読んで、面白いのもあったりそうでないのもあったりしたけど、ひょっとすると唯一、好きな作家と呼べる人かもしれない。

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俺の年代のロック好きの人には人気のあった『限りなく~』も『 コインロッカー・ベイビーズ』(後者は昔は「俺のバイブル」と公言してた)も勿論、大好きだし『69』の甘酸っぱくも切ないポジティヴさもサイコーだけど、一番と言ったらコレかな?

94年3月刊行の書き下ろし、『五分後の世界』

5分ずれた世界に迷いこんでしまった主人公、片桐。その世界の日本は、人口26万人になって地下に追い込まれても連合国軍を相手に第二次世界大戦終結後もゲリラ戦を繰り広げてた。というのが舞台設定。

混乱と葛藤の中、日本国地下司令部の兵士と行動を共にし、「お前が出現した場所へ行けば、元の世界へ戻れるかもしれない」とそこへ移動しようとするのだが・・・というのがあらすじ。

途中、この舞台設定の緻密で執拗な解説があったり、“もし、沖縄を犠牲に日本が降伏していたら”(現実の今のことだ)というシュミレーションに込められた作者の現代日本への批判的なメッセージもリアリティーがあるし、物語の展開もスリリングで引き込まれる。

そして何と言ってもラスト。就寝前の時間に何日も掛けて読み進めて、ある日の深夜、このラストシーンを読み終えた時、あまりの興奮で眠れなくなってしまった。

あの高揚感は忘れがたいな。“興奮”という意味でなら読み物では過去最高だと思う。

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この記事書いてて思い出したのがコレ。BLANKEY JET CITYの93年12月リリースのミニ・アルバム『METAL MOON』

最後に収録されたタイトル曲といえる「鉄の月」

世界観が同じって訳でもないけど、発表時期が近いこともあって、この本読むと、あるいはこの曲聴くと頭に浮かぶ。もう片方が。

強いて言えば、ブランキーも片桐も、一般的な目で見ると不良というか、あまり善人とはいえない人間だけど、普通の人以上に純粋で誠実な心の持ち主ってとこが共通してるかな?

一度だけ生聴きしたな、この曲。

94年、次作『幸せの鐘が鳴り響き 僕はただ悲しいふりをする』のツアー“スージーの青春”@NHKホール。

アンコールで、ベンジーだけ先に出てきて曲が進むにつれ、照ちゃんと達也も出てきて。名演だった。

というか名曲でしょ?コレ。

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コメント

こんにちは、悩めるパンクおやじさま(笑)
『五分後の世界』はむかーし読みましたが詳細は忘れてしまいましたわ。再読しようかしら。
『鉄の月』はもちろん名曲です!
音楽と読書ってリンクしますよね。
私はメタルムーンの頃、ベトナム戦争関連の本を読みまくっていたからそのイメージ。
まんまですけどね(笑)

投稿: shin | 2010年9月25日 (土) 14時17分

>shin様

こんばんは、名付け親さま(笑)
『五分後の世界』そう言われると俺も再読したくなってきました。読もうかな、マジで。

うん、リンクするね、確かに。
まんまでも相乗効果で、より楽しめますよね。

投稿: LA MOSCA | 2010年9月25日 (土) 21時54分

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