はっきりしたのさ愛はいらない
またもや、自分の記事の影響で今夜はコレ。BLANKEY JET CITY、94年5月リリースの5thアルバム『幸せの鐘が鳴り響き 僕はただ悲しいふりをする』
趣味の悪いサイテーなジャケット、タイアップ付きでヒットを狙ったリード・シングル「青い花」を含むそれまでのイメージを覆すような楽曲群。ブランキー史上随一の問題作じゃないだろうか?
俺も聴いた当初は戸惑いと失望が少なからずあった。でも、何度も聴くうちに不思議と悪くないと思えてきた。
それが何故なのかは上手く説明出来ないけど、1st~『C.B.Jim』の頃のガンガン昇って行くカンジとも『LOVE FLASH FEVER』以降のちょっと大物っぽいカンジとも違う、前作『METAL MOON』~次の『SKUNK』までのこの時期独特の雰囲気が今は一番好きかもしれない。
このアルバムの他の作品との一番の違いは、プロデューサー、土屋昌巳の意向だと思われるゲスト・ミュージシャンの多彩さ。
KYON、斉藤ネコはともかく、タワー・オブ・パワーをはじめとするジンガイが多数参加。3人のバンドのアルバムってカンジはあまり無い。
3人でやってたらどうだったのかな?という思いもありつつ、曲によってはバッチリな印象も受けるね。特に1曲目の「円を描く時」のクールなカッコよさ!
No.1フェイバリットはタイトル曲。
“それ言っちゃ身も蓋もないだろ?”な歌詞と管楽器含む前述のゲスト・プレイヤーの深みのある演奏。
明らかにそれまでとは趣が変わりながらも芯の部分は紛れもなくブランキー。
このライヴ・バージョンなんか聴くと、はっきり判るね、それが。今、言ったこと覆すようだけど(苦笑)3人でやるとカッコイイね、怖ろしく。
前記事でも触れた、NHKホールのライヴはコレが1曲目だったんだっけ。
中間部の♪平和のハトが・・・♪のくだりの、“いったい、何が正しいんだ?”的な部分はベンジーの真骨頂だよね。こういう、みんなが思ってても言わないことを敢えて、執拗に言うのがベンジーならでは。
「俺はマイナーなコードは暗いって言うより『鋭い音』に聴こえるんだわね。なんか、進んでいく強いものを感じる。だからマイナー・コードが好きなんだわ」
アルバム・リリース時のベンジーの発言。
スゴイ判るって言うか、本質だよね、ブランキーの。
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