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さよなら ホテル・カリフォルニア

トム・ウェイツのこと書いて、彼のデビュー・アルバム収録曲「オール’55」をカバーしてたイーグルスを思い出す。

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別に大好きなバンドじゃないけど、このアルバムはスゲー好き。

76年12月リリースの全世界で2000万枚以上売れたモンスター・アルバム『ホテル・カリフォルニア』

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ロンドンからやってきたチンピラ小僧に、こんなおちょくりされるぐらい、肥大・腐敗した産業ロックの象徴的存在だった、当時のイーグルス。

この直後にパンク・ロックの大爆発が起きるのはロックの歴史を考えると必然だったような気がする。

よく言われるように、あまりにも有名なタイトル曲の歌詞は、60年代から続いた、西海岸を中心としたLOVE&PEACEのロック幻想の敗北感が唄われているのだろう。

主人公がホテルの支配人にワインを注文すると「We haven't had that spirit here since nineteen sixty nine …(そのような酒はこちらにはご用意しておりません、1969年以来…)」と言われるという、spiritという単語を酒と精神のダブル・ミーニングにしてるトコとか見事だよね。

で、最後のフレーズが「You can checkout any time you like, but you can never leave!(好きなときにチェックアウトはできるが、決して立ち去ることは出来ないんだ!

このアルバム出す前は「テイク・イット・イージー」に象徴される“能天気なウェスト・コースト・バンド”の典型と思われてたイーグルスが、この時期にこんな曲を唄った意味は凄い重いと思う。

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当時、『ミュージックライフ』の編集長で、NY、ロンドンでパンクの洗礼を受けて(NYではテレヴィジョンのドラマー、ビリー・フィッカと恋仲になり、パティ・スミス&トム・ヴァーラインとルーム・シェアしてたそうだ)、周囲の猛反対をよそに同誌でパンクを大々的に取り上げた水上はるこが、87年出版の、同誌などでのパンクに関する記事を収録した文庫本に『さよなら ホテル・カリフォルニア』とタイトルを付けたのも深い意味があると思うね。コレ、今でも手に入るかな?読んだことのないパンク好きな人居たら是非。お勧めです。

タイトル曲の言及ばかりしちゃったけど、他の曲も秀逸揃い。

第一弾シングルで、かつてのイーグルスを偲ばせるグレン・フライが唄う「ニュー・キッド・イン・タウン」

タイトル曲に続く第三弾シングルで、ファンキーなハード・ロックといった趣の「駆け足の人生」

このアルバムを最後に脱退したベースのランディー・マイズナー、ヴォーカルの「素晴らしい愛をもう一度」

ベタでコテコテながらも感動的な最後の「ラスト・リゾート」

捨て曲なしの掛け値なしの名盤だ。

余談。

以前も書いたけど、俺の愛してやまない遠藤ミチロウがザ・スターリンのデビュー・ソノシートで発表した「電動コケシ」は元々、アコースティック弾き語りで作られた曲で「ホテル・カリフォルニア」みたいな曲を作ろうと思って作られた曲だそうだ。本人曰く「その頃、大人のオモチャ屋でバイトしてたから」だって(笑)

どこまで本当なんだろうね(笑)

今はアコースティック・ソロでオリジナルに近いバージョンで唄われてる。

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コメント

この本俺も持ってますよう~。俺の場合【呪われた夜】がベストだったので、【ホテル・カリフォルニア】が出た当初はあまり好きじゃなかった。そのわりにはギターでタイトル・ソングのソロ一生懸命コピーしてたけど・・・。[日本人の流行りもの好きにはうんざり・・・]て題で昨年の6月4日に記事書いてるんでよかったら見てみてください。

投稿: ロック仙人TF | 2011年1月27日 (木) 23時12分

>ロック仙人TF様

俺はファンじゃないからこだわりなくすんなり入れたんでしょうね。
パンク好きでロック史をグダグダ考えることも好きなので時代背景的にも深い意味があると思うし。
記事では歌詞のことばかりでしたけど、音も凄いと思います。メンバー全員のテンションとクォリティーが高くて。

6月4日の記事読みました。
俺もこういうの大嫌いで常々感じてます。
マイケル、のりピー、そして清志郎・・・。
他の国のことは知らないけど国民性なんですかね?
メディアや送り手もユーザーを馬鹿にして煽ってまんまとそれに乗っていくという・・・。
人の勝手だけど大嫌いです、俺も。

投稿: LA MOSCA | 2011年1月28日 (金) 22時15分

LA MOSCAさん、こんにちは。
LA MOSCAさんがイーグルスって意外でいいね。100年後にロックの歴史が書かれるときは、このアルバムがロックの最終到達点として書かれるんじゃないか、なんて気がします。長い歴史の中では、パンク以降は後日談。でも、だからこそやっぱりパンクの精神を持った音楽が好きなんですがね。

投稿: goldenblue | 2011年1月29日 (土) 14時29分

>goldenblue様

意外ですか?やっぱり。
世代が世代なんで普通に大好きです。
うんうん、パンクは終わってしまったロックの
最後の最後って気がします。
墓場で馬鹿騒ぎしてるというか(笑)
そんなトコも含めて好きですけどね、パンクが。
昔、友人のPクンが「ロック史に縦に線を引いたのは二人のジョンだけ」って言ったんだけど
どの二人か判りますよね?

投稿: LA MOSCA | 2011年1月29日 (土) 23時04分

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