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2012年3月18日 (日)

死んだものほど愛してやるさ

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先週の水曜に届いてからずっと聴き続けてる。

THE STALIN、メジャー・デビュー30周年記念リリース、85年2月21日の解散ライヴを完全収録した『I WAS THE STALIN~絶賛解散中~完全版』

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この日のライヴは、ライヴから3ヶ月後に2枚組18曲入りLP『FOR NEVER』として出て俺も愛聴してた。

ライヴアルバムって、絶対に実際のライヴは超えないから作品化するには意識的にクールに作った方がいい気がする。追体験的な部分を求め過ぎるとつまらなくなりがちというか。特に自分が観たライヴだと失望する場合もあるし。こんなもんじゃなかったって。そういう意味では、曲順も弄って、差し替えもありで、音も綺麗めに仕上げたこのLPは良い作品だと思って聴いてきた。

でも、もう27年もの時間が経過してるし、全くの別モノとして今回の完全版もありだよね。ていうか、聴きたかったしね、ずっと。たとえ、ミチロウが唄えきれてない箇所があってもそのままで。

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2001年に、4曲追加、オリジナルリリース時に歌詞の問題でスクランブル処理されてた箇所も戻されたリマスター盤が出た時も驚いたけど、今回はその比じゃない。コレのライナーでリリース元のいぬん堂社長が“オリジナル・マルチ・テープは発掘出来なかった。ジャンクされた可能性も”と書いてたので諦めてたけどまさか本当に見つけるとはなぁ。社長に大感謝。

まずね、新たにミックスし直した音が違う、全然。ミックスでここまで変わるのかって言うぐらい。ぶっ太い音圧、ずしりと重い低音、ギターの音色、そして危うさを増したミチロウの声。会場で聴いた音にかなり近づいた。さっきと矛盾すること言うようだけど、コレは当日の記憶が蘇るね。27年の時を経て、墓から出てきたみたいに。ゾンビというよりもゴースト。スターリンZじゃなく、スターリンGか?(笑)

『FOR NEVER』から洩れた11曲の選曲基準は、それだけではないだろうけど、“スターリン・シフト”(他のアーティストには許されてもスターリンはダメな言葉もあった)とミチロウが言うぐらい目の敵にされてダメ出しされててきた歌詞で収録を見送った曲もあった筈。それが今回、元々のレーベル、徳間というメジャーから無修正で出たっていうのが感慨深い。レコ倫に怖れられてたのも今は昔ということか・・・。

収録曲では、個人的に当日一番印象に残ったかもしれない、凄まじいテンションの「電動コケシ」、イヌイジュンの♪天プラ~♪ってコーラスに鳥肌が立った「渚の天婦羅ロック」(「天プラ」の原曲。渚の~ってタイトルは、イントロがピンクレディーの「渚のシンドバット」に似てたからだって・笑)、静かな情念が不気味なラストの「Fish Inn」辺りがいいかな?「Fish~」のイントロがやけに長いのは、ジュンちゃんがスネア持ち出して、それで自分の頭ガンガン叩きながら前に出てきて最終的に放り投げてから始まったから。この日のライヴを収めた、VHS、DVD『絶賛解散中!!』のクレジットロールのトコでその様子が観れる。あとはやっぱり、初っ端の「虫」ね。今度ので空恐ろしさとやるせなさ倍増。

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この前年、ギターにONO、ベースにヒゴヒロシが参加してからの末期スターリンのライヴは二部構成になってて。従来のパンク・スタイルの曲の並ぶ一部、そしてダークでサイケデリックな曲の二部(解散ライヴでは一部と二部が逆だった)。ミチロウとしては両方が本音、あるいは両方が建前というか、どっちも同じテンションでやりきることに意味があると思ってたらしいけど、他のメンバーはパンク・スタイルはファンサービスぐらいにしか思ってなかったようだ。その辺の行き違いもあってか、途中離脱はあったものの、スターリン以前から一緒だった同志、ジュンちゃんと袂を分かつことになり「スターリンはもういいや」となったのが解散の大きな理由らしい。「最初からずっと居るの俺だけだから全員が同じ気持ちで活動してくのは難しい。もう俺=スターリンだと思われても構わない」みたいなことも言ってたな。だからWE WEREじゃなくI WASなのかもね。

解散後、支離滅裂と思えるぐらいにいろんな形態で活動してたけどホントは全部、スターリンでやりたかったんじゃないだろうか?とも思う。この辺はRC以降の清志郎にも感じたこと。現在も、弾き語りソロを軸にM.J.Q、ノータリンズ、TOUCH‐ME(最近やらないね)等、様々な活動してるけど、全部含めてスターリンって気がするしね。

95年のTHE STALIN 15を始めとする、01年のTHE STALIN名義、10年のTHE STALINISM、そして昨年のTHE STALIN ZにTHE STALIN 246マザーファッカー・スターリンなどでのライヴ。実際に観たモノ、音源や映像だけで接したモノ。どれもスゴイ良かったんだけど、俺が“ザ・スターリン”と思えるのはこの解散ライヴまで。ミチロウ本人は「『虫』のツアーの後に解散すればよかった」みたいなことも言ってて、ある意味、それも判るんだけど、葬式に見立てた舞台設定と演出、初期からの代表曲を網羅した選曲、全て含めてミチロウがザ・スターリンを完遂したこの日がザ・スターリン最後の日だと俺は思ってる。

THE STALIN ‐ 下水道のペテン師

THE STALIN ‐ 溺愛

2012年の彼岸の夜に・・・

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コメント

大変興味深い内容でした!!


スターリンは一枚では全然わからないバンドだと思います。

入りはベストが妥当だとは思いますが...。

やっぱり声を大にして言いたいです。

「スターリンサイコー」!!

>TAIKE様

毎度どーも!
そうだね、1枚じゃ判らないね、絶対。
スターリンのことになるとついつい熱くなってしまう(笑)
でも長く聴いてきた俺なんかからすると
今度のはとても感慨深かったです。

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