クール&メランコリック・その2、あるいはこんなIGGYが聴きたかった・その2
茶色になった。もう秋だよ。まだ暑いけど。
昨日、激しい雷雨に翻弄されたり(数年ぶりに雷で身の危険を感じた)今日もクソったれに遭遇したりしたけど連休だ、久々の。明日は地元の伝統のお祭りに出かけよう。コレも数年ぶりだな、行くの。楽しめるといいな~。
昨日、ようやく入手出来たコレをずっと聴いてる。
IGGY POPの『apre’s』
フランク・シナトラ、ビートルズ、セルジュ・ゲンズブール、ニルソン、オノヨーコなどの曲をカバーしたアルバム。3年前の前作『PRELIMINAIRES』同様、フランス語の楽曲含む。タイトルも前作がフランス語で“前戯”という意味だったのに対し今回のは“後”という意味なので続編というか二つで一つ的なコンセプトなのかも。プロデュース、共作者も同じハル・クレイギンだし。(元々、バックバンドのベーシストでどちらのアルバムでも色んな楽器を演奏もしてる)
所属レーベルとリリースに関して揉めてダウンロードとオンラインのみで5月に発売されたものがいつのまにか普通に盤で出てるのを知って即購入。早く聴きたかったんだよね、コレ。
イギーの発言によるとレーベルは「人気のあるパンク・アーティストとコラボさせたがってて、俺はそれだけはやりたくないと思ってた。連中はコレを全く金にならないと判断し、リリースを拒否した」ってことらしい。
俺、よく思うんだけどさ、皆、ストーンズにはずっと、たとえば「ブラウン・シュガー」とか「スタート・ミー・アップ」とか、そういう曲ばかりやってほしいのかな?あるいはミチロウにはずっとスターリンごっこをやり続けてほしいのかな?
俺は違うんだけどな。
歳を重ねて時間が経過してるのを踏まえた表現が聴きたい。
イギーにも、すごい何回も言ってるけど“この人は裸でウホウホ喚いてるだけの人じゃないぞ”って思いが強くて。
まぁ、ライヴでは相変わらず再編ストゥージズでイメージどおりのことやってる本人にも、そう思われちゃう原因があるんだけど(苦笑)
でもライヴは仕方ない気もするけど作品はねぇ。もう無理して作ったストゥージズの出来損ないみたいなのとかメロコアとかに歩み寄ったようなのは聴きたくない。
こんなシャンソンのスタンダード(そういえば昨年聴いたアルバムで一番良かったヤマタツのアルバムにもこの曲入ってたな)唄ってもイギーはイギー。ちっとも違和感なし。
大体、ああ見えてこの人は凄く上手いから、唄が。
アルバム全体に、人生の夕方に突入してしまったメランコリーも感じられて良いな。クールでメランコリック。リアルだよ、とても。
この先、ずっとこの路線でも俺はOK。またコロッと変わって全然違う面見せてくれてもOK。もう65歳だしさ、“服を着たイギー”の唄が聴きたいよ、少なくともソロでは。もし、またパンクっぽいのやるなら、相当テンションの高いモノ作ってほしい、俺が土下座して謝りたくなるような。
まだまだ付き合うよ、たぶん最後まで。
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コメント
イギーがメロコアとかリンキンみたいなメタルやったのはアメリカン・シーザーがあまり評価されなかったからだと勝手に思ってる。
僕もこれからイギーが最後まで何しようがついてこうと思います。
あと関係ないけどジョニサンとハートブレイカーズBoxセットでますね。嬉しいけど金がノットイナフなんですよね~
投稿: | 2012年11月24日 (土) 20時52分
>?様
はじめましてかな?
『アメリカン・シーザー』って評価低いんですか?
サイコーなのになぁ。
俺はその都度、冷静に評価していきますよ(笑)
ボックスって『LAMF』の?
俺も勿論、ノットイナフで買えません(苦笑)
投稿: LA MOSCA | 2012年11月24日 (土) 22時42分