ボクは時間を信じない
雨の中、いきなりのしっちゃかめっちゃかモード突入に疲れ果てた休みボケの今日。
でも気分は悪くない。
コレがサイコーに楽しかったから。
エイプリルフールに高円寺で3年半ぶりに復活したTOUCH‐ME
昨年夏に名古屋で行われたフェスティバルFUKUSHIMA!in AICHI!で数曲やったりもしたらしいけど正式なライヴは‟あの”ミチロウ還暦ライヴ以来だったんだね。
2~3曲やった後、客席からの「大丈夫?」という声に「大丈夫じゃねーよ!」「2曲激しいのやると終わっちゃう」と自ら言ってた病み上がりのミチロウ。
確かに本調子ではなかっただろうね。辛そうな場面も少なからずあって、ちょっと心配もしたけど、ホント言うと、そんなのはどーでもいいの、俺は。
乱暴な言い方するけど完璧な演奏なんか期待してないから。たとえ声が出なかろうが、音をはずそうが、今、この時、この瞬間のミチロウが観たいし聴きたいだけだから。
それは達也に関しても同じかな。元々、この人はああ見えて気遣いの人だけど、ミチロウのツィートによると、この日のやけに長めのMCは達也が言いだした(漫談タッチミーだって・笑)ミチロウの体を気遣った案らしい。いつものような暴走は見れず、ミチロウの様子を窺いながらのドラミング。それでも達也ならではの独特の癖は思いきり出てたけど。だいたい、達也は二度と同じようには叩かないしね(笑)
2014年4月1日バージョンの中村達也。
これでいいって言うか、こういうのが観たいの、俺は。
音楽聴いてるんじゃなく、ミチロウ、達也という人間を聴いてるから。
何をやってるかじゃなく、誰がやってるか。
シンガー・ノット・ザ・ソングってこと。
あっ、誤解のないよう言っておくと、演奏そのものにも満足、いや興奮したよ、十二分に。相手の出す音に反応しながら生き物のように変化するこの2人にしか出せない音。めちゃくちゃ、スリリング。
漫談(笑)の方は、ミチロウの「達也はタッチミー始めた頃、40代になるのをとても怖れてた。俺は40代が一番楽しかったよって言って安心させた。それがもうすぐ50だもんねぇ。」って発言に「全然40代楽しくなかった(笑)」って達也が返したのと、達也の前述の昨年の名古屋のフェスの時の「俺が30年以上前にはじめてスターリンを観た場所で、その時♪豚ども、働け~♪とか唄っとった悪党がやぐらの上でドリフみたいな恰好してフルメイクであまちゃんオーケストラをバックに盆踊りの音頭唄ってることに感動した」って発言がサイコーだったな。
俺が大昔から好きなアーティストの今現在を観聴きする時によく思う、時間の経過とその影響を面白がったり感慨深くなったりするのと共通する気がして、本人たちからそういう言葉が出てなんか嬉しかった。
あとは池袋、ホルモン、高円寺阿波踊りの話とか女川のかまぼこ屋でのライヴ、Fish‐Innとか・・・。爆笑しっぱなし。
演目ではかまぼこ屋ライヴの話からの「負け犬」、音頭絡みで「ええじゃないか音頭」(そこから「STOP JAP音頭」、「ロマンチスト音頭」へ。達也が「まだやるの?」って(笑))もよかったし、「解剖室」や「JUST LIKE A BOY」なんかも嬉しかったけど、スティックからブラシに持ち替えた達也が、滅茶苦茶に尚且つ繊細に叩いた「カノン」、そして個人的にはタッチミーでは初聴きの「天国の扉」、この2曲に圧倒された。前者はしみじみとしながら呆気にとられ、後者はじーんとしながら興奮させられた。
あと、アレ、中盤の達也のドラムソロ。‟えっ?”と思ってたら「アザラシ」で。ずっと前に此処にコメント戴いて知ったエピソードでも思ったけど、達也好きなんだね、「アザラシ」が。
「年度末って3月31日じゃなくて4月1日なの知ってた?」っていうミチロウの前フリの後の「仰げば尊し」で一旦終わって、アンコールでまた短めのソロをやって、達也があのフレーズを叩き出して拡声器を持ったミチロウが登場。
「メシ喰わせろ!」。何度聴いても、どのユニットで聴いても絶対興奮しちゃうな、コレには。達也もこの曲の後半でスウィッチ入ったっぽくて‟お~!”とこっちも入ったね。願わくば次回はこういう瞬間がもっとありますように・・・。
この日、最初に演奏された、ザなしスターリンの地味ながら重要な曲。以前、還暦ライヴのDVDのことを書いた時、タッチミーのこの曲に感慨深くなって曲名を記事タイトルに拝借したっけ。ミチロウ独特なセンスのタイトル、そして今のシチュエーションにぴったりな歌詞。コレを1曲目に持ってきたのには意味がある、と俺は思う。
どれだけ時間が経っても、変わったようで呆れるほど変わらないミチロウと達也。カッコイイ。少しでも近づきたくて真似してみても絶対、無理だろうなぁ(苦笑)
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コメント
こんにちは。
音楽聴いてるんじゃなく、ミチロウ、達也という
人間を聴いてるから。
にしびれました。
投稿: どんくん | 2014年4月 4日 (金) 09時41分
不思議です
ミチロウという名前はカドちゃんマリちゃんはじめ仲の良い友達に昔からドンだけ聞かされたかわからないし、曲もみんながコピーしてたの聞いてたし、それ以上にラモさんと知り合ってからどれだけ聞かされたかわからない(笑)
でも、もう今更見てもきっと昔からのファンのようにはなれないからって、わざと避けて通ってた気がします。
ただ、ホントは凄く見たかった。
素直な気持ちで今回はじめてミチロウさんを見ました。
カリスマ性のある人だと思ってたし、パンクのイメージを勝手に想像してたから、途中まで聞いて「あれ?違う感じ」って思いました。
私にはフォークに見えたし達也さんとのやり取りが面白く、優しい温かい姿に驚きました。
ラモさんにもらった還暦ライブのDVDで予習してたけど、実はタッチミーよりスターリンの方が良くって、一人で「メシ食わせろ~」って口ずさんで拡声器とか見てみたいな~なんて思ってたら、アンコールで出てきちゃって、たぶん誰よりも騒いでしまってたかもしれません(笑)
あとね、なんだよ、音頭って!とか思いながら聴いてたあの曲、頭の中で繰り返し流れてます(笑)
はまりやすい私なのでこれからが心配です…
まずはパンクバンドに入って拡声器やりたいな(笑)
あ~行ってよかった~
ありがとう!
投稿: megumick | 2014年4月 4日 (金) 21時08分
正し~~~く同感です!!
俺も長年聴いてきて再び今聴いてるモノはその人間を聴いてますもんね。活動継続中、再結成問わず。
勿論、音も聴いてはいますけど(笑)
何をやってるかじゃなく、誰がやってるか。って何ともいいコトバです!気に入りました(笑)
アザラシに仰げば尊しにメシ喰わせろ!聴きたかったなぁ・・・
次回あれば行けます様に!何年後になっても(笑)
投稿: みん | 2014年4月 4日 (金) 21時23分
>どんくん様
しびれた?
アハハ!
ありがとうございます(笑)
思い入れの強い人には大抵、こんなカンジです。
>megumick様
楽しめたみたいで何より。
伝え聞くカドちゃんのイメージにはかなり俺と共通するものを感じます。
いつかお会いしてみたい(笑)
うん、元はフォークの人だし、昔からやさしい人なんだよ、ミチロウは。
でも、本人は‟アンプラグド・パンク”って言ってるからそう言ってあげて(笑)
確かに俺のようなオールド・ファンとめぐちゃんでは観た印象が全然違うんだろうけど、どっちが正しいとかないから素直に自分の思ったまま楽しんでいいと思うよ。
俺はね、今はスターリンよりタッチミーやMJQやソロの方にリアリティーを感じるんだ。無理のない63歳のミチロウ。
騒いでたね、「メシ喰わせろ!」の時。隣りで観てて面白かったし嬉しかったです(笑)
音頭は何気に俺も好き。
拡声器持ってパンクやりたい?
止めないからどうぞやってください!(笑)
>みん様
でしょ?
勿論、俺も聴いてますけどね、音も(笑)
個人的によかったのは「カノン」と「天国の扉」、そして冒頭の「限りある限り」でした。
今度はそんなにブランク空けないでやりそうな気がします。
是非!
投稿: LA MOSCA | 2014年4月 4日 (金) 21時43分