愛しすぎてアリガトウ
自分史に残る歴史的イベントだった。
先週木曜、山口富士夫の命日に行われたコレ。
富士夫ちゃんは好きだけど正直、一周忌ライヴ行く程の深い思い入れは無い。ライヴ観たことないし映画も観れてないし・・・。
NONと良次雄。
この2人へのキチガイ・レベルの思いがこのライヴに臨んだ唯一の理由。
俺が最後にこの2人が一緒なのを観たのは22年前。前記事に自分で撮った画像を貼った92年1月の代々木チョコレートシティでのこと。
NONのことはOXYDOLLで復活した一昨年、昨年のライヴで久々に観たけど、良次雄は93年の1月に観たっきり。良次雄、いろいろ、ちょこちょこやってたけど何故か・・・。
これまで耳にした噂と俺の想像でああだこうだ書くのはやめておくけど、この2人、仲違いがあって離れてたのは間違いないだろうね。
NONがオキシで復帰してからは尚更だったけど、俺はずっと、この2人が一緒にやるのを夢見てたんだよ。でも、もう無いんだろうなと心のどこかで諦めてた。
この写真見るまではね。
ここからはそわそわドキドキの日々だったな、今度のことが発表されるまで。で、そこから更にドキドキしてきて。でも,出てくる瞬間まで油断出来ねぇなとも思ってたけど(笑)
店に着いて開場待ちしてる時、入れ替るように中から2人が出てきてすれ違った瞬間にデジャヴ感覚を味わった。
何度となくあった光景。リハ終えて出番前に飲みに行くんだよ(笑)
会場のソウルキッチンは大好きなライター、鳥井賀句がオーナーの一度は行ってみたかった店。
店内こんなだしさ、サイコーの空間だよ。でも狭い(笑)此処に23人+出演者は入れ過ぎ。デジタル表示の温度計があったんだけど、終いには29度になってたぞ、熱気で(笑)
そんな不快感を飛ばしてくれた2人の前に出た他の出演者たち。全部よかったな。それぞれの富士夫への思いが伝わってきて演奏ぶりもスゲー楽しそうで。
23人限定の客も含めて知り合いもそうじゃない人も気さくに自然に会話出来る雰囲気もよかったなぁ。俺なんか面識ない人に「ブログ読んでます」なんて声かけられたり、「遠いところからご苦労様です」って4年ぶりぐらいに会えた人に言われてびっくりしたり。ハッピーな気分だった、ずっと。
出演者の中では「ハート・オブ・ストーン」と中島らもの「いいんだぜ」をカバーしたドク伊藤は印象に残ったな。あと富士夫に貸したこともあるテレキャスを客全員に触らせてくれたex.シーナ&ザ・ロケッツの渡辺信之。それとオーナー、賀句さんの冨士夫とジョニサンのエピソードを披露してくれた後のオリジナル曲、「ジョニー・サンダース」も心に残った。
演奏された富士夫の曲の殆どを認識出来たのに自分で驚いたりもしたね。そうでもないと思ってたけど好きなんだな、やっぱり。
入場して約3時間後の22時近く、ようやくBERRY BROTHERSがHAGAL(良次雄のパートナーにしてソウルフルなシンガー)を伴って登場。
ここで空気変わった、完璧に。冨二夫一周忌ってのが飛んじゃってTHE GODのライヴになった。憂いを帯びたブルースマンって風情のNONと良次雄。危なっかしい2人を見守るような視線でコーラス&ベースでサポートするHAGAL。
HAGALの唄う「レクイエム」に続いて、どブルースに変貌した「台湾経由」をNONが唄い出した時のカッコよさは筆舌にしがたい。
冒頭か、この曲終わった後だったかに良次雄が言った「お帰り!」はNONに向けた言葉だった筈。俺も待ってたんだよ、コレを。22年間。
以降、29年目の‟あの日”の2日後の「ブルぶる」、元ネタの村八分の「どうしようかな」の挿入にニヤリときた「常識」、ワルツと言って演奏された「KEY」、そして「I LOVE YOU」、「CRY TIME OVER」のラヴ・バラード2連発。最後の、冨士夫追悼ライヴだったことを思い出させたカバー、「おさらば」。
夢見心地の小1時間。
「当時より良くない、衰えた」とか言う人も居るかもしれない。実際、そうなのかもしれないし。でも、だから何だ?それでも俺はこの2人が大好きだ。愛してるよ。
あの頃には感じられなかった歳食ったなりのカッコよさも充分過ぎるほど感じたしね。ある意味、当時よりカッコイイとさえ思えたもん。ホンモノだからなぁ、この2人。
終演後、賀句さんに「今日のはGODって言っていいの?」と尋ねられて「いや、やっぱりリズムセクション無いとさ」と返した良次雄。
いつか、きっと。
まだまだ書くこともあると思うけど今日はここまで。まだ胸がいっぱいで自分の中で全然整理がつかない。
今日の記事タイトル。
「CRY TIME OVER」の名フレーズ、♪愛されすぎてごめんなさい、愛しすぎてごめんなさい♪をもじった、一時期、シリーズGIGのタイトルにしてたセンテンス。
‟ごめんなさい”より‟ありがとう”
俺もそんな気持ちだな、今は。
握手しながら「カッコよかったです!サイコーでした!」とNONに伝えて「ありがとう」と返されて満面の笑みの俺。
良次雄に「またNONちゃんとやってくれてありがとう!大好きです!」と手を握りながら伝えて「LA MOSCA?お~っ!尊敬してるよ!うん、またNONとやるから!」と返してもらって感無量の俺。
幸せすぎてアリガトウ。
| 固定リンク
「THE GOD」カテゴリの記事
- 2017.10.22. 下北沢シェルター THE GOD(2017.10.23)
- 早回しが終り画面は再び天然色に!(2017.10.29)
- 奥行きの深い日々(終)(2017.11.19)
- BITTERSWEET(2017.10.21)
- どうぞ勝手に降ってくれ、ポシャるまで(2017.10.25)
「日本のロック」カテゴリの記事
- Dear Boy(2017.11.01)
- スピーカーのなか居るような あなたの声はとてもやさしい(2017.10.09)
- LA MOSCA旅日記/新宿の片隅から(2017.09.10)
- 素早く生きてゆっくり死ぬ(2017.08.14)
- 74回目の7月26日に/孤独な憂鬱(2017.07.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
素晴らしい!
サイコー!
冨士夫ちゃんもそうだけど
酒、ドラッグ、女。。。
だらしないかもしれないけど
音楽に関しては みんな真剣だし 誰よりも真面目。
ラモさんの好きなお二人も間違いなく。
冨士夫ちゃんの 勘違いされたカッコ良さだけに
憧れて、ロック始めた奴らはみんな消えていったと思う。
映画どうしようか迷ってるうちに終わってしまいそうです。
投稿: kenbo | 2014年8月17日 (日) 21時39分
出演者のみなさん、お客さん、空間・・・
すべてサイコーでしたね!
・・・おまけに翌朝の偶然!(笑)
ありがとうございました!
投稿: ごーき | 2014年8月18日 (月) 04時13分
>kenbo様
そうだねぇ。
言っちゃなんだけど音楽やってなかったら、ただのチンピラって気もするし(笑)
でも音楽に対しては真剣、いやもっとしっくりくる言い方と思うのは‟本気”だね。
そして変にナイーヴ(笑)
愛おしいよね、こういう人。
映画、スゴイいいみたいね。俺も観れそうにない・・・。
>ごーき様
先日はドーモ!
とてもハッピーな空気だったと思います、あの夜は。
そして翌朝の嬉しい偶然は記事で触れさせていただきました(笑)
写真もね(笑)
投稿: LA MOSCA | 2014年8月18日 (月) 20時54分
ちょっと、何を言えばいいのか解らないんですが・・・
ラモさんの気持ちわかります!いや、わかる気がします!
いいなぁ・・・観れたんだぁ・・・
ちょっと今身動き取れないので泣く泣く断念しましたが、限定23人なら到底無理だったかも(笑)
でも・・・長らく期待しつつ、まさかこの二人が一緒にってね・・・
オレも感慨深いです。
次はモノホンのTHE GOD 観たいなぁ・・・
願えば叶いますよね!
今回のチンピラ二人の融合も願って叶ったんですから!
その時は何もかも全部すっ飛ばして行きますよ!
投稿: みん | 2014年8月18日 (月) 21時15分
はじめまして、名古屋の れげれげ と申します。
5、6年ほど愛読させていただいておりますが、いつしか登場するアーティストと同じか、それ以上にLA MOSCAさんのファンになってました。まことに勝手ながら日々の楽しみに、自分への励みにさせていただいております。
こちらのブログ上でLA MOSCAさんと良次雄さん、NONさんの共演が見られるとは感無量です!
本当に本当にありがとうございます!!
投稿: れげれげ | 2014年8月19日 (火) 20時49分
>みん様
観てしまいました・・・。
ごめんなさい(笑)
感慨深いという言葉では言い足りないぐらいの幸福感でした!
そして!
11月22日、高円寺稲生座!
>れげれげ様
はじめまして。
長く読んでくださってるようでありがとうございます。
ファンってあなた、こんな馬鹿な老いぼれ相手に(笑)
共演してませんし、観に行っただけで(笑)
でもありがとうございます。
もしアレだったらいろいろ送るんで送り先住所をメールしていただけますか?
いつか名古屋に行った時には是非呑みましょう!(笑)
投稿: LA MOSCA | 2014年8月20日 (水) 20時00分