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コレなのか?

今日明日は連休。7週間ぶりの。

このぐらいの方がありがたみ感じられていいのかも、半分は負け惜しみだけど(笑)

次は5週間後だし、明日も今日に引き続き、思いきりリラックスして過ごそう。

前記事で触れた、ずっと書きたかったことを書いちゃおう。

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1ヶ月前ぐらいに読み終えた『魔王』がスゴい良かったから、すぐ読み始めて、上下巻合わせて800ページ近くあるのに一気に読了してしまった伊坂幸太郎の『モダンタイムス』

『魔王』の続編というか50年後の世界を描いたこの作品、大いに期待してたのに、それを大きく上回る面白さだった。ホントに憑りつかれたように読んじゃったもんな。たぶん、10日もかけずに。

「人は知らないものにぶつかった時、まず何をするか?検索するんだよ。それは見張られてる」

「お前が思っている以上に世の中は怖いぜ。お前も俺も見張られているんだ」

「ネットに書いてあることが全部、本当だと思うんじゃねえよ」

「悪口はネットで言うのがマナーなんだって」

「物事の真相というのは、後から構築される。真相としてもっとも受け入れられたものが真相となる」

「事実なんて情報でいくらでも塗り変わっちゃうってことよ」

「人の興味は、それが真実かどうかということよりも面白いかどうかだ。否定しても火に油を注ぐ結果になる。野次馬からすれば面白いから」

 

『魔王』にも感じたし、他の伊坂作品(コレとほぼ同時期に執筆されてた『ゴールデンスランバー』なんかは特に)にも感じる、ネットなどの情報を鵜呑みにして世論が動かされ、社会が全体主義に流されていく怖さが執拗に繰り返される。

 

「人はただの部品だ」

「自分はシステムの一部に過ぎない」

「システム化によって人は想像力と良心を失う」

「今の世の中に独裁者なんて居ない。その人が消滅したら、物事が解決するような、そういった個人は何処にも居ないんだ」

「俺たちの生きる社会は誰それの所為だと名指し出来るような分かりやすい構造にはなってない。さまざまな欲望と損得勘定、人間の関係が絡み合って動いてる。諸悪の根源なんて分からない。図式のはっきりした勧善懲悪は作り話でしか成立しない」

 

社会の、複雑なシステムの一部になって、個人の存在や意思が消されて、誰もが仕事のリレーを連ね、誰にも全体を把握出来ない怖さと虚しさも。

『魔王』もそうだったけど、もしかすると書いた時(08年)はやや誇張というか極端に表現したのかもしれないけど、今は怖ろしいほどリアルだな。

 

「人ってのは、毎日必死に生きてる。つまらない仕事をしたり、誰かと言い合いをしたり。そういう取るに足らない出来事の積み重ねで、生活が、人生が出来上がってる。ただ、人生を要約するとしたら、そういう日々の変わらない日常は省かれる。結婚だとか離婚だとか出産だとか転職だとか、そういうトピックは残るにしても、日々の生活は削られる。地味でくだらないからだ。でもって、『だれそれ氏はこれこれこういう人生を送った』なんて要約される。でも本当に大事なのは、要約して消えた日々の出来事だよ。それこそが人生ってわけだ」

「人間は大きな目的の為に生きてるんじゃない。もっと小さな目的の為に生きてる」

 

そんな複雑で判り辛く不確かな世界に迷いながらも立ち向かう勇気。

思い出したのはこの曲。

The Strokes - Is This It?

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すべてが出尽くして、何をやっても先人のやったことをなぞってるに過ぎないと言われてしまう現在。そんな今世紀初めにNYから登場したバンド、STROKESのデビュー・アルバムの1曲目にしてタイトル曲。

新しい、自分たち独自のモノを、と思っても否が応でも入ってきてしまう情報。このバンドにはそんな使命感や気負ったところは感じないけど、こうして聴いてると唄いながらも「コレか?ホントにコレでいいのか?」みたいな心の揺らぎも感じられる。

「死ぬまで友だちで居よう!」とか「一生、ロックを聴き続ける!」とか言う人、よく居るけどさ、俺、嫌いなんだ、ああいうの。嫌いっていうか、その人のことを信じられなくなる、それを言われちゃうと。

俺、断言出来ないもん、そんなの。「聴き続けたい」なら判るけど。もっと何に対しても迷うでしょ?ホントは。

このアルバム、音やイメージは俺の大好きなNYパンク的な雰囲気があっていいんだけど、狙ったのかな?という醒めた印象もちょっとだけあった。でも、今、聴くとリアルでいい。

The Strokes - The Modern Age

‟モダン”繋がりでもう1曲(笑)

モロだけどね、コレ(笑)でもカッコイイ。特にギターのニック・ヴァレンシの佇まい。

俺も迷いながらも勇気を持って残りの人生を生きていきたい。

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